【設計図・作り方】モンテッソーリ風のおもちゃ棚をDIY!

記事内のリンクには広告を含みますが、ご紹介している書籍・おもちゃの感想は「好き」を大切に正直な気持ちを書いています。ぜひ最後までお楽しみください。
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この記事は約27分で読めます。
本文は16486文字です。

子どものためによい環境を整えてあげたい。

おもちゃを片付けられる子になってほしい。

そう思い試しにおもちゃ棚の値段を見てみたら、「たっか……!」と驚いたことはありませんか?

持っているおもちゃや部屋とサイズ感が合わなかったりと、市販品で満足のいく商品を見つけることは楽ではありません。

この記事を読まれているあなたは、

もしかして作った方が楽なのでは?

とお考えなのではないでしょうか。

この記事では、モンテッソーリ風のおもちゃ棚をDIYしたわが家が何に気をつけて設計し、実際にどのように作ったのか、1年使用してみてどうだったかについてご紹介します。

これからおもちゃ棚を作ってみようかなとお考えの方の参考になれば嬉しいです。

この記事はこんな人にオススメ
  • モンテッソーリ教育で使われているおもちゃ棚がどんなものか知りたい
  • おもちゃ棚の設計図が見たい
  • おもちゃ棚を作ってみたいけど、DIYのことにはあまり詳しくない
  • 実際に使っている感想が知りたい

▼ 知りたいところから読む方はこちら ▼

モンテッソーリのおもちゃ棚ってどんなの?
市販おもちゃ棚のオススメ3選
積み木育児したいならここに気をつけて!
DIYモンテ棚のメリット・デメリット
わが家のおもちゃ棚の設計図とこだわり
おもちゃ棚の作り方
この記事の著者
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おった @ottermom

子どもとおもちゃを愛する年子( 2歳女の子、1歳男の子)の母。

ヨーロッパを研究対象にする人文系研究者として、日本語では手に入れにくい欧米言語のおもちゃ情報も日本語に訳してご紹介しています。

幼児教育について提供する内容は書籍や公的機関の見解に基づきます。

YouTubeではKAPLAの遊び方を発信中。

目次

「片付けられる」おもちゃ棚はモンテッソーリ教育をお手本にしよう!

モンテッソーリ風のおもちゃ棚ってどんなもの?

明確な定義はなし。ただし、年齢に合った高さのおもちゃ棚を用意しよう

モンテッソーリ教育では、環境づくりがとても大切であると考えられています。

なかでも棚は、赤ちゃんの頃から自立を助けてくれる重要なアイテム。

モンテッソーリ風の棚について明確な定義はありませんが、年齢ごとに望ましい棚の高さがあると言われています。

おもちゃ棚の高さは年齢によって変えるのがベスト
理想のおもちゃ棚の高さ

ずりばい・はいはい期

ずりばい・はいはいをする時期には、目線の高さにおもちゃを置く

正直言って、棚がなくてもごまかせてしまうのがずりばい・はいはい期です。

この時期は少し移動した先に赤ちゃんの興味を惹くようなおもちゃを置くことで、赤ちゃんにずりばいやはいはいを促します。

おもちゃが棚のいちばん下の段に置かれていればどんな棚でも問題はないのですが、赤ちゃんの頭が当たって取り出しにくくならないようにだけは気をつけてあげましょう。

つかまり立ち期

つかまり立ち期には、40〜45センチほどの高さにつかまる場所を用意する

モンテッソーリ教育では、赤ちゃんにつかまり立ちを促すためには、つかまり立ちにちょうどいい高さのところにバーや台があることが大切だと言われています。

いつまでも立ち上がらない子の生活環境をチェックしてみると、つかまれるような家具がないことが原因であることが多いそうです。

つかまり立ちを促す高さは40〜45センチほど。

バーを用意することは難しくても、その高さにおもちゃ棚の上を揃えてあげればいいのです。

つかまり立ちをした赤ちゃんは、上に置かれたおもちゃにも興味津々。

うまく身体のバランスを取って、立ったままおもちゃで遊ぶようになります。

おもちゃ棚の天板で遊ぶ娘
おもちゃ棚の天板はインテリア兼プレイテーブル

身長が伸びてからもプレイテーブルとして使えるので、つかまり立ちの間しか使えない!ということはありません。

プレイテーブルは子どもの遊びを促したり、散らかし放題になるのを防止する優れた装置としても機能しますので、部屋中に散らかるのが嫌だというご家庭は取り入れると良いと思いますよ。

幼児期

幼児期のおもちゃ棚は、すべてのおもちゃが一覧しやすく、手の届く高さにする

幼児期になると、遊ぶおもちゃの量も増える傾向があります。

手先の運動をとってみても、できることが増えていくので当たり前ですね。

この頃のおもちゃ棚は、目線の高さに合わせた、3〜4段ほどにするのがオススメです。

パズルなど平面遊びのおもちゃもあれば、積み木など場所を取るものもあると思いますので、棚板が可動式だと段ごとに高さを調整できて便利ですね。

モンテはおもちゃのディスプレイの仕方に特徴がある!

おもちゃは余白をもって並べる。箱などで隠さず、常におもちゃが見える状態を作る

モンテッソーリ教育で勧められるのは、棚そのものの形状というより、おもちゃの提示方法です。

特徴は4つあります。

  1. 余白をもって並べる
  2. 常におもちゃが見える状態をつくる
  3. トレーなどに入れて、子どもがおもちゃを自分で移動できるようにする
  4. 片付ける場所がわかるように、おもちゃを仕舞う場所や背板に写真などを貼っておく

余白をもって並べる

モンテッソーリ教育では、おもちゃの「一覧性」をとても大切にしています。

そのため、おもちゃは余白を持って並べ、重なり合うことがないように気をつけます。

モンテッソーリ教育で推奨されるおもちゃ棚
モンテッソーリ風のおもちゃ棚

このように配置するとなると、どうしても家のおもちゃを一箇所にまとめることは難しくなるでしょう。

モンテッソーリ教育に沿ったおもちゃのディスプレイをしたいのであれば、子どもの関心や遊び方、発達の頃合いを見て、おもちゃを定期的に入れ替えることが大切になります。

そのため、モンテッソーリ風のおもちゃ棚とは別におもちゃをストックする場所を作ってあげることになります。

わが家の場合は、リビングにモンテッソーリ風のおもちゃ棚を置き、和室の押し入れのなかにおもちゃのストックを入れるようにしています。

定期的におもちゃを入れ替えると、子どもは棚のおもちゃのほとんどを一軍のおもちゃと認識し、満遍なく遊んでくれているように思います。

常におもちゃが見える状態をつくる

モンテッソーリ教育では「一覧性」を大切にするという話をしました。

これには、おもちゃが「見える」ことも重要です。

というのも、年齢が低くて記憶力の育っていない子どもは、見えないおもちゃを認識できないからです。

わが家の1歳の娘も、一生懸命遊んでいた(=執着を見せていた)おもちゃを別の場所に置いてしまうと、途端にそのおもちゃに対する関心を失います。

「見えないものを認識できない」ということは、部屋をスッキリ見せるためにおもちゃの見た目が隠れてしまうような収納箱を使いたいときにも注意が必要ということです。

おもちゃ棚の収納箱として人気のアイテムといえば、無印良品のやわらかポリエチレンケース。

おもちゃ棚にではないですが、わが家も小物入れとして愛用しています。

白色で圧迫感がなく、おもちゃも傷つかない柔らかい素材でありながら、適度な硬さを保っている収納箱です。

サイズ展開もあるので、おもちゃのサイズに合わせられるのもいいところ。

取手があるのでおもちゃを取り出しやすく、別売りの蓋をつけることもできます。

しかしこのようにおもちゃの見た目が隠れてしまうケースを使う場合には、子どもから見える面におもちゃの見た目がわかるような絵や写真を貼るようにしましょう。

そうすれば綺麗に仕舞っているその箱に何のおもちゃが入っているか子どもは認識できるので、お片付けも楽になります。

トレーなどに入れて、子どもがおもちゃを自分で移動できるようにする

モンテッソーリ教育では子どもの特定の能力の発達を促すために「教具」を用います。

この教具の取り扱いについてはモンテッソーリ教育の記事で詳しく解説する予定ですが、教具を使った「お仕事」を行なう際には、棚から机まで子どもは自分自身で教具を運ばなければなりません。

なかには細かい部品などもありますので、トレーを使って落とさないように運びます。

モンテッソーリ教育では、このような教具の移動も身体のバランスを取ったり集中力を育んだりする大切な学習の機会と考えます。

またトレーに載せたおもちゃはよく見えるので、子どもがおもちゃや教具を認識するのを邪魔しません。

家のおもちゃ収納でも、細かいおもちゃの収納にはトレーを取り入れてみると良いかもしれませんね。

片付ける場所がわかるように、おもちゃを仕舞う場所や背板に写真などを貼っておく

これは子どもが自分で片付けをするためのアイデアになりますが、モンテッソーリ教育では片付けまでが子どものお仕事と考えられているので、おもちゃを仕舞う場所に目印をつけてあげるそうです。

おもちゃの写真を撮って印刷して(丈夫にしたければラミネートなども有効)、そのおもちゃを置きたい場所の底面や背板に貼ってあげましょう。

そうすれば、子どもは「このおもちゃはここに仕舞えばいいんだ」とわかり、スムーズにお片付けが進みます。

わが家の娘はまだそれをできる成長段階に至っていないので、効果のほどは正直わかりません。
もう少し成長してから実践してみるつもりです。

市販のモンテッソーリ風のおもちゃ棚で人気の商品3選

続いて、モンテッソーリ風のおもちゃ棚を市販品で購入するならコレ!という商品を3つ厳選しました。

どれもおうちモンテの実践をInstagramなどで発信している方がよく使っている商品です。

ブロック社の白木棚

定番品といえばコレ。ブロック社の白木棚です。

二段組の小サイズと、三段組の大サイズがあり、大きいサイズの方は棚板が可動式になっています。

背板はあるものとないものが選べますが、空間づくりを意識するなら、部屋の真ん中に置いても両側から取り出せる背板なしの商品がおすすめです。

無印良品のパイン材ユニットシェルフ

無印良品のパイン材ユニットシェルフも人気です。

人気の理由は棚板を自由に足せること!

成長に合わせてカスタマイズできる点が魅力のようです。

高さ、幅、奥行きのバリエーションも多く、部屋のサイズやおもちゃの量に合わせて選べます。

詳しい情報は無印良品の公式サイトでご確認ください。

IKEAのトロファスト

海外のおもちゃ好きアカウントに人気なのは、IKEAのトロファストでしょう。

高さが53センチあるので少し天板は高めになりますが、おもちゃ収納兼プレイテーブルとして人気があります。

色は白木とホワイトの2色展開。

中に入れる収納ボックスは、小さいものを三段で使うこともできれば、写真のように大きいものと組み合わせることもできます。

素材も選べて、メッシュのスタイリッシュな箱と中のものが見えないプラスチック製の箱があります。

また、棚板を足せるところも魅力的なポイント。

モンテッソーリ風のおもちゃ棚として利用するならおもちゃの一覧性を確保したいので、棚板を合わせてご購入されることをオススメします。

IKEAの商品はネットで購入すると割高なので、お近くにあるならできれば実店舗に足を運んでみてくださいね。

トロファストもカスタマイズ性の高い商品ですので、詳しくはIKEAの公式サイトをご覧ください。

積み木を収納したいならここに気をつけよう!

  • 積み木箱がしっかり収納できる奥行きの商品を選ぼう
  • 丈夫な棚板の商品を選ぼう
  • 基尺に合わせた高さにすれば、プレイテーブルとしても使える

おもちゃ収納のなかでも、気をつけていただきたいのが積み木の収納です。

よい積み木が収納されている箱のサイズは一辺が40cmほどあったりと大きめなので、それに合う奥行きの棚を買いたいところです。

また、積み木箱の重さに耐えられる、丈夫な棚板を使うことも大切です。

例えばカラーボックスに使われている木材は中身が詰まっていないことが多く、本などを載せているとたわんでくることがありますよね。

積み木はもっと重いので、たわんだり割れたりすることのないよう、しっかりした素材の商品を選ぶようにしてください。

もしプレイテーブルとしての利用も考えているのなら、基尺に合わせた高さにすると遊びが展開しやすいでしょう。

そうなってくると、条件に合うおもちゃ棚を市販品で探すのはとても大変です。

だんだんと「作った方が早いかも……」と思えてきませんか?

実際にわが家では考えれば考えるほどおもちゃ棚を市販品から選べなくなってしまい、DIYすることを決心しました。

モンテッソーリ風おもちゃ棚の設計図と作り方

わが家のおもちゃ棚の設計図とこだわりポイント

わが家のおもちゃ棚の設計図
わが家のモンテ風おもちゃ棚の設計図

わが家がおもちゃ棚でこだわったポイントは5つです。

つかまり立ちを促すだけでなく、図鑑を立て、積み木とも遊べるデザインにすること

子どもは遊びのなかでさまざまな物事に疑問や興味を持ちます。

そうなると疑問をすぐに解決できるような図鑑はリビングに置きたいところですが、インテリアも諦めたくない。

リビングには大きな本棚を置きたくなかったので、図鑑はおもちゃ棚に収納できる状態にしたいと思いました。

そのため、おもちゃ棚の下段スペースはA4サイズが収まる300ミリの高さを確保。

上段をもう少し低くしてつかまり立ちに最適な高さにしたかったのですが、あまりに狭いと使い勝手が悪いので約150ミリになるよう設計しました。

結果的におもちゃ棚の高さは480ミリとなり、少しだけ高めとはいえ、ギリギリつかまり立ちを促せそうな高さに収まりました。

さらに、いずれはプレイテーブルとして使うことを意図しているので、積み木との相性は非常に重要です。

わが家は小さな大工さんを中心に4センチ基尺で揃えようと思っているので、それぞれの棚板の高さが4センチの倍数になるよう設計しています。

奥行きも念のため4センチの倍数を意識して400ミリにしました。

積み木の基尺と棚の高さを合わせる
積み木の個数と棚板の高さの関係

例えば同じ4センチ基尺であるアルビスブランの積み木で一番長い直方体のサイズは320×20×40ミリ。

それを一本おもちゃ棚の横に立てれば、ちょうど中段の棚板と同じ高さになります。

もちろん、面取りされていない積み木は縦に安定して積みやすいので、立方体や直方体など、他の積み木で320ミリや480ミリを作ることもできるでしょう。

積み木の基尺に棚の高さを合わせるメリットは、積み木遊びがプレイテーブルをこえて部屋全体に広がっていくところです。

例えば玉の道(ビー玉やボールを転がす遊び)やピタゴラスイッチを作って遊びたいときに、平面では作りにくいことがあります。

棚で高さを出してあげれば、転がす動きをとても楽に作ることができるのですね。

パイン集成材を使うこと

木材は、どの素材を使うかによって強度が異なります。

おもちゃはそれほど重くないですが、子どもは寄りかかったり積み木などを載せたりと予想外の使い方をするものです。

わが家は横に長いおもちゃ棚を作りたかったので、本棚にも使える丈夫なパイン集成材を使いました。

ブロック社の白木棚のようなスッキリしたデザインにしたかったので、背板はつけていません。

今後子どもたちの使い方によっては、安全のために追加する可能性はありますが……

背板は大きく、コストもかさむので必要になった時につければ大丈夫だと思いますよ。

また、パイン材は白木の状態でもとても優しい色合いで美しいのですが、時間が経つと色合いが深まり温かみが出ます。

経年変化もそのまま楽しみたいですし、赤ちゃんの頃から棚にニスを使うと健康への影響が心配だったので、今のところはニスなしで使用しています。

ニスで水濡れ・汚れ対策をする場合は、子どもに害のないニスを選ぶように気をつけてくださいね。

天板にビスが見えないようにすること

天板にはビスが見えない
天板にはビスが見えない

こちらは安全性と見た目の両方でこだわった点です。

天板はプレイテーブルとして遊んでもらうので、金属が表出していると危ないですよね。

赤ちゃんは舐める危険性もありますし、夢中になるとよだれを垂らされて錆びることも考えられます。

そもそも白木の棚に釘穴が見えるとあまり美しくありません。

そこで、天板は木工用ボンドとダボだけで仕上げ、ビスを使わない方法を取りました。

今はそれだけで問題ないのでそのまま置いていますが、子どもの使い方によって接着や丈夫さが足りないと判断したときには、L字型の金具を使って見えないように中から固定するつもりです。

木ダボを使って、表面に見える釘の量をできるだけ減らすこと

これも上と同じ考え方からですが、いくら丈夫にしたいとはいえ、釘だらけで見た目の悪いおもちゃ棚にしたくはありません。

釘は表出すればするだけ錆びるリスクもあるので、木ダボを併用しました。

中段に入れる板は横からの力だけで支えることになるので、3本の釘と2本の木ダボでしっかり固定。

下も土台がぐらつかないようにがっしりと固定しました。

中段と下段の板は同じ方向から固定しないと棚が横方向にぐらつく原因になるので要注意です!

上からの圧力に強い作りにすること

子どもは夢中になると棚に体重をかけたり、天板が低いと座ったりするかもしれないと考え、上からの圧力に強い作りにしました。

ブロック社の白木棚はすべての棚板を横から補強する形をしていますが、それだと棚は横から吊るされるようにして支えてあるので、上からの圧力に弱いのではないかと考えました。

幅の狭い棚ならそれでも大丈夫だと思いますが、わが家は1400ミリ幅とかなり長細い形をしています。

そのため、上からの強度には不安があり、せめてもの補強ということで、天板は上から固定する形にしました。

用意するもの

材料
  • 木材(15mm×40mm×1400mm×1枚、15mm×40mm×1370mm×2枚、15mm×40mm×465mm×2枚)
  • コーススレッド45mm×12本
  • 木ダボ8mm×14個
必要な工具
  • 電動サンダー(やすり)
  • トリマー
  • インパクトドライバー
  • ダボマーカー
  • ダボ錐
  • 木工用ボンド
  • (木材を自分で切るなら)ノコギリ

作るときは、できればホームセンターの工作スペースを活用しよう!

木材の購入は、木材のカットサービスのあるホームセンターがオススメです。

自分で切るより早くて楽!ノコギリを買う必要がありません。

さらに工作スペースのあるホームセンターを選べば、お高い工具もほとんど貸してくれるので買う必要がないのです。

ただし、消耗品だけは自分で用意する必要があるので、事前にネットかホームセンターで買っておいてください。

消耗品で必要になるもの
  • 紙やすり
  • トリマービット
  • インパクトドライバーのビット
  • 下穴錐
  • ダボマーカー
  • ダボ錐
  • 木工用ボンド

木材を購入すれば作業スペースを2時間ほど無料で使わせてもらえるので、工具の消耗品は持ち込みでも問題はないと思います(お店によって違いがある可能性はあります)。

お近くの店舗に工作スペースはあるか&どのような工具を借りられるかは、事前によく確認しておくようにしてくださいね。

ホームセンターで作業すれば、家に作業スペースを確保する必要もなければ、木くずが家に舞い散る心配がも不要です。無料で工具も貸してくれるなら、使わない手はないと思いますよ!

以下ではDIYに慣れていない方のために、工具と消耗品について補足説明をしています。

わからない工具がありましたら、タップしてご覧ください。

電動サンダー・紙やすり

電動サンダーは、木材の表面にある凹凸を削って滑らかにするための工具です。

木材は切れ目のあたりにバリと呼ばれるトゲトゲが出てきてしまうので、削って綺麗にしなければなりません。

紙やすりだけを買い、木端に巻き付けて磨いていく方法もありますが、大きな家具を作るときには時間がかかりすぎるので、電動のサンダーを使って一気に仕上げることをオススメします。

ちなみに紙やすりは、こちらの記事の解説がわかりやすいと思います。

電動サンダーには紙やすりより布やすりの方が丈夫で向いているのですが、紙やすりの方が安いので、何枚か消耗するつもりで購入してもいいと思っています。

曲面を電動サンダーで削るときには、紙やすりはすぐに破れてしまうので布やすりを使いましょう。

番手が大きくなるほど目が細かくなり、滑らかな表面に仕上げることができます。

ホームセンターにはサンプルが置いてありますし、1枚から購入できますので、初心者は実際に仕上がりを触って確かめてから購入するといいと思いますよ。

ネットで購入するとまとめ買いになりやすいので、実店舗で必要な枚数だけ買うことをオススメします。

トリマー・ビット

トリマーは、面取りや溝彫り、飾り彫りなどができる工具です。

家具を作る時には、木材の端で怪我をしないように面取りという加工をすることがありますが、電動サンダーでの面取りは最低限の角の尖りをなくすだけ。

それに対して、トリマーを使えば丸い面取りが簡単にできます。

トリマーの面取りの仕上がり
トリマーで面取りすると本格的な仕上がりになります

おもちゃ棚は子どもが毎日触れるものですから、できるだけしっかりめに面取りしてあげると良いと思います。

トリマーには、様々な形に木材を加工するためのビットがセットでついていることが多いです。

ホームセンターで借りるなら、ビットだけあれば大丈夫ですよ。

簡易的なものはセット販売されていますが、面取りだけのために買うのであれば単品で済ませることもできます。

丸く面取りできるビットは丸面ビットと呼ばれるものです。

扱う木材の厚みによって適切な面取り幅は変わりますので、仕上がりの写真を見て検討してみてください。

インパクトドライバー・ビット・下穴錐

インパクトドライバーは、電動ドライバーの機能に加えて、穴のない場所にも圧力(インパクト)を加えることでネジなどを打ち込むことのできる工具です。

コーススレッドのような木ネジ(ビス)を打ち込むときは、板が割れてしまわないように下穴錐を使ってあらかじめ細い穴をあけておきます。

そしてビットを取り付けて、ビスを打ち込んで木材を固定するという流れで使います。

このインパクトドライバーは一家に一台あると重宝しますよ!

家具の組み立てや解体の度に、買ってよかったなぁと感じています。

わが家はマキタのインパクトドライバーを使っていますが、付属でついてくるビットに加え、六角レンチ型のビットを追加購入しました。

IKEAの商品やベビーベッドなどは大体六角レンチで組み立てるようになっているのですが、力もいるし地味に大変なんですよね。

インパクトドライバーがあれば、家具の組み立てはすぐに終わります。

初心者がDIY用に電動工具をひとつ買うなら、わたしは圧倒的にインパクトドライバーを推します。

ダボ錐

木ダボの穴をあけるのには、インパクトドライバーについているビットとは別に、ダボ錐というものを使います。

木ダボは先端が丸い形状をしているので、ダボ錐のように先端の鋭い部分が短いものを使って穴をあけることになります。

また、穴を深くしすぎても木ダボが埋まってしまうので、ある程度の深さで止めることも大切。

ダボ錐は穴の先端を鋭くしすぎない&穴をちょうどいい深さで止めるのに適しています。

ダボマーカー(マーキングポンチ)

木ダボで木材を継ぐ作業は、実は結構難しいです。

なぜかというと、2つの木材で穴の位置をピッタリ合わせなければならないからです。

この作業を楽にするためにオススメしたいのが、ダボマーカー(マーキングポンチ)。

継ぎたい板の片方にダボ錐で穴をあけて、このマーカーをはめ込み、もう片方の板と一旦合わせます。

そうすると、ダボ錐の中心を合わせる場所の目安が穴としてマーキングされる、という便利アイテムです。

ドリルガイドもあるのですが、保存に場所を取りたくなかった&コストを最小限に抑えたかったため、わたしはマーキングポンチを選びました。

おもちゃ棚の作り方

わが家のモンテ風おもちゃ棚
完成イメージ
STEP
木材と必要な工具(消耗品)を購入し、木材カットサービスで適切なサイズにカットしてもらう

カットサービスを使うのであれば、木材はカットしてもらう予定の店舗で購入します。

木材のカットは1カット数十円でやってもらえます。
サイズはミリ単位で紙に書いて指定してください。

木材を切る作業は重労働ですので、これをやってもらえるとかなりDIYのハードルが下がります。

STEP
トリマーで面取りする

木材の角をトリマーで削りとります。

トリマーは動かす方向が決まっているので、逆回転にならないよう注意してくださいね。

いきなり本番にするのではなく、端材で力加減などを実験してからやると綺麗に面取りできます。

STEP
電動サンダーで表面を滑らかにする

買った状態の木材は表面がざらざらしているので、番手の低いヤスリ→番手の高いヤスリの順でサンダーをかけていきます。

番手の高いヤスリをかけたあとの板は、ツルツルの仕上がりになります。

STEP
ダボ穴をあける

わが家にはインパクトドライバーがあるので、ここから先は家で作業しました。

仕上げた状態の棚をそのまま運べる状態であれば(車に乗せられる、腕の力で持ち帰れるなど)、そのまま工作スペースで作り続けて問題ないと思います。

わが家の棚は幅が140センチと長く、自家用車に乗らなかったためこのステップからは家で作業しました。

ダボ錐を使って片側にダボ穴をあけ、ダボマーカーをはめてもう片側の板を合わせます。

マーキングされた点を中心にしてもう片方にもダボ錐を使ってダボ穴をあけましょう。

STEP
木材の接着面に木工用ボンドを塗り、木ダボをはめて組み立て、ビスで固定する

木材は木工用ボンドで固定したほうが丈夫になります。

接着面にボンドを薄く伸ばし、ダボ穴にもボンドを入れましょう。

木ダボをはめて棚を組み立てたら少しボンドが乾くのを待ち、必要な箇所をビスで固定します。

STEP
木工用ボンドが乾いたら完成!必要ならニスを塗ろう

木工用ボンドが完全に乾いたら、おもちゃ棚は完成です。

わが家はまだ塗っていませんが、水濡れやカビを防ぎたいのであればニスを塗りましょう。

ホームセンターの工作スペースは使える時間が限られているので、ニスを塗りたいのであれば仕上がったあと、家で塗るようにしてください。

実際に使ってわかった!DIYモンテッソーリ風おもちゃ棚のメリット・デメリット

DIYのモンテッソーリ風おもちゃ棚を使うようになって1年。

実際に使ってわかったメリットとデメリットをまとめました。

おもちゃ棚をDIYで用意するメリット・デメリット

メリットデメリット
欲しい高さ・幅・奥行きの棚が作れる
成長しても作り替えれば買い直す必要がない
好みのデザインにできるので、愛着がわく
工具・スペースが必要
木材が意外に高い
作る手間がかかる

DIYのいいところは、やっぱり思い通りの作品を作れるところだと思います。

市販品は素材や塗料の問題があって作り替えることは難しいですが、自分で作った棚なら気に入らない部分は調整すればいいだけ。

積み木など家にあるおもちゃだけでなく、インテリアに合わせた棚を作れます。

使える期間も長いですよね。作り替えればいいだけなので、部屋の模様替えにも対応しやすいです。

これに対して、デメリットはすべて作るときのものです。

近年はウッドショックの影響で木材が値上がりしており、丈夫な木材を買おうと思うと材料費が意外にかさみます。

工具と作業スペースも必要なので、工具を貸し出してくれるホームセンターなどが近くにないと大変ですね。

あとは当たり前ですが、作る手間。

今回ご紹介するわが家のおもちゃ棚は、だいたい2時間くらいかかったと記憶しています。

組み立てだけ夫に手伝ってもらったので、一人で作るとなるともう少しかかるのではないでしょうか。

モンテッソーリ風おもちゃ棚のメリット・デメリット

メリットデメリット
シンプルなデザインに飽きがこない
一覧性が高く、子どもがいろんなおもちゃで遊ぶ
量が少ないので片付けやすい
たくさんのおもちゃが置けない
おもちゃの量に対して場所をとる
入れ替えの手間がかかる

モンテ風のおもちゃ棚はどれも装飾が最小限に抑えられていてシンプルなので、デザイン面で飽きがこないのはメリットに感じています。

あとは親として、子どもがいろんなおもちゃで満遍なく遊んでくれることが嬉しい!

これも一覧性の高いディスプレイのおかげなのだろうと感じています。

また、一時期おもちゃ棚にたくさんおもちゃを詰め込んでしまった時は片付けが大変だったのですが、量を減らして余白を作るようにしたら、片付けがすぐ終わるようになりました!

総量が少ないって、素晴らしい!!

おうちモンテを徹底していくつもりはないですが、子どもの楽しい遊び体験と親の精神衛生のために、おもちゃの量と種類の調整だけはずっとしていきたいなと思っています。

もちろんこの方法は、日々の労力がかからない代わりに定期的なメンテナンスの手間が発生します。

おもちゃを一箇所に集められないですし、余白を作る分場所をとります。一長一短ですね。

お子さんが大きくなってくれば、たくさんのおもちゃを使いこなすこともできるようになるかもしれないので、ご家庭に合う方法を模索していけばいいのではないかなと思います。

まとめ

この記事では、以下の内容について述べてきました。

  • モンテッソーリ風のおもちゃ棚の条件についての解説
  • 市販のおもちゃ棚の紹介
  • DIYおもちゃ棚を1年使ってみてのレビュー
  • わが家のおもちゃ棚の設計と作り方

遊びは子どもの成長や発達にとって非常に大切なもので、モンテッソーリ教育やシュタイナー教育など海外の有名な幼児教育論では遊びを支える環境づくりに重点が置かれています。

「収納できればいいや」と済ませるのではなく、

自発的な遊びと片付けを促せるおもちゃ棚について、この機会に一度真剣にご検討いただければ嬉しいです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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