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自然と遊ぶ。白木の積み木の世界を優しく装飾する。
そんなおもちゃがあることをご存知ですか?
この記事では、スペインからやってきたGrapatというおもちゃをご紹介します。
心を安らげてくれるGrapatの世界。なかでも2022年限定品のGrapatアドベントカレンダーはたくさんの遊びのアイデアを提供してくれるセットでした。
アドベントカレンダーを振り返りながら、Grapatの優しい世界観を一緒に楽しみましょう。
スペインからやってきたGrapat
ブランドコンセプト
Grapatは、2015年にスペインのカタルーニャ地方で生まれた家族経営のおもちゃメーカーです。
Grapatの商品は世界62か国に広がっていますが、現在もスペインの工房で地元民を雇用し、環境と人道性に配慮しながら丁寧に製作が続けられています。
公式サイトであるJoguines – Grapatでは、Grapatシリーズに込められた想いが丁寧に綴られていました。
グラパットとは、カタルーニャ語で「一握り(puñado)」という意味。そこから、「わたしたちの手で一握りのルースパーツ(注: ルースパーツとは、使い方によって無限に遊べる素材や部品、もののことを指す)をこの上なく大切に運び、同じように愛情を込めて少年少女の手に提供したい」というシンプルな発想から、このささやかなプロジェクトは生まれました。
Joguines – Grapat (スペイン語。訳・注は筆者による)
世界中の子どもたちを家族に向けるような愛情で包み込むGrapatのコンセプトは、とても優しく、温かいものです。
彼らの子どもたちが日用品や自然と戯れ、自由に遊ぶ姿に着想を得たGrapatが大切にするモットーは、
Be free, play open. (自由であれ、開放的に遊べ)
Grapatはオープンエンドトイ(Open Ended Toy)と言われる、遊びかたに制限のないおもちゃに分類されます。
遊びかたに正解のあるクローズドエンドトイ(例えばジグソーパズルなど)とは対極に、子どもたちの自由な発想が広がるおもちゃです。
この記事でご紹介する遊びかたは、Grapatの楽しみかたのほんの一部でしかありません。
どうか子どもたちの自由な想像力・創造力を信じて、遊びをそっと見守ってあげてください。
Grapatはどこで買えるの?
日本のGrapat輸入代理店は千葉県佐倉市にあるマザームーンというおもちゃ屋さんです。
マザームーンにはオンラインショップもありますが、Grapatの販売は店舗のみ。
そのため、直接足を運ぶことが難しい場合はお近くの店舗かオンラインショップ取扱店をご利用ください。
Grapatを取り扱うおもちゃ屋さんは増加傾向にあり、色々な場所で手に入れることができるようになっています。
取扱店一覧はこちらから
2022年限定Grapatアドベントカレンダーについて
コンセプト
Grapatが2022年に掲げていたテーマは「Wild」。
これにちなんで、2022年のアドベントカレンダーも「Grapat Wild Xmas」という名前で販売されました。
遊びのヒントが満載のブックレットに、24個の箱。
その箱も、塗り絵遊びができるように色はつけられていません。
ブックレットに載っている1日1日のストーリーを大切にしながら、クリスマスまでのカウントダウンができる工夫がたくさん詰まっていました。
販売スケジュールの振り返り
Grapat Wild Xmasは9月半ばに情報が出てからGrapatファンのなかで話題となり、11月に入った頃は売り切れが続出しました。
販売価格は17,600円(税込)。
おもちゃ屋さんであるkrtekさんがInstagramにご投稿されていたネタバレ画像を見て、わが家は購入を決めました。
決してお安くはないので中身を見せてくださったのはとてもありがたかったのですが、アドベントカレンダーを楽しまれるお子さまには事前に見せないことをオススメします。
セットの内容
Grapat Wild Xmasは、24個の小さな箱とそれらが入った大きなケース、1冊のブックレットから構成されています。
小さな箱は翌年も番号を変えて再利用できるように、同じサイズのシールが添えられていました。
環境への配慮を忘れない、Grapatらしいアイディアですね。
このカレンダーは私たち家族からあなたへの特別な贈り物です。中の箱には一つずつ、私たち家族の小さな物語が入っています。昔からの言い伝えやアイディア、決まりごとたち。私たち家族ーカシアナ、ジョルディ、ローラ、そしてトマスーみんなで長い間慣れ親しんできたものです。
Grapat Wild Xmas ブックレット「大切なおともだちへ」より引用
Grapatがこのアドベントカレンダーに込めた願いは、物作りや工作、お菓子づくりなどの手仕事を通して、家族の時間を大切にしてほしいということでした。
ブックレットに綴られている日々のストーリーには、「そうは言っても何をしていいのかわからない」というようなご家庭にも役立つ、具体的な遊びのヒントが満載です。
ここでは、タイトルだけご紹介しますね。
抽象的かもしれませんが、そこもGrapatの世界の魅力だと思っています。
- 12/1 石の王国
- 12/2 クリスマスのおはなし ティオティオ
- 12/3 アーモンドタイム
- 12/4 植物の王国
- 12/5 パーフェクトな絵
- 12/6 自然の宝さがし
- 12/7 私たちは星からできている
- 12/8 思い出の香り
- 12/9 クリスマスのキラキラ
- 12/10 分かちあうことは思いやること
- 12/11 動物の王国
- 12/12 おばあちゃんのお人形
- 12/13 むかーしむかし
- 12/14 家が大好き
- 12/15 光と影
- 12/16 魔法の輪
- 12/17 お願い事をしよう!
- 12/18 人間の王国
- 12/19 静けさを楽しんで
- 12/20 幸せのボウル
- 12/21 さよならのボウル
- 12/22 目に見えない魔法
- 12/23 幸せを包もう
- 12/24 メリークリスマス
箱のなかに入っていたGrapatのパーツは、これまでGrapatが取り扱ってきたさまざまな商品に特別な色や模様の装飾を施したものでした。
通常のシリーズよりも全体的に優しい色調となっており、大人もつい飾りたくなる仕上がりです。
限定品のよさが存分に活かされていますね。
Grapatの遊びかた
Grapat Wild Xmasはブックレットにより遊びが促される仕組みではありますが、冒頭で申し上げたとおり通常のGrapatシリーズはオープンエンドトイですので、遊びかたは自由です。
今回はせっかくなので、Grapat Wild Xmasで自由に遊ぶなら…というイメージで遊びのアイディアをお送りします。
積み木と一緒に遊ぶ
Grapatは白木の積み木ととても相性のよいおもちゃです。
今回は、アルビスブランで作ったお城に遊びにきてもらいました。
人の形をした「Nins」たちはもちろん、抽象的な形をした「まんだら」たちもお花になったり木になったり。
彼らの役割は遊びのなかで変幻自在です。
おままごとの具材にして遊ぶ
2つのボウルや宝探しに使ったコインは、お鍋やお皿に入れれば美味しそうな食材に早変わり。
おままごとを始める頃は誤飲が心配なので大きな食材から始めるのがよいですが、年齢を重ねてくればおままごとの具材は少しずつ小さく、抽象的にしていくのがよいと言われています。
その方がよりリアルな「料理」に近づいていきますからね。
まんだらシリーズはそんな抽象的な食材にぴったりです。
曼荼羅を作って遊ぶ
密教にルーツを持つ曼荼羅は、宗教的な作品としてだけではなく子どもや大人の遊び・セラピーにも取り入れられています。
対称性をその特徴とする曼荼羅は、心を落ち着かせる効果や、認知症の予防に効果があるようです。
子どもにとっては、手先の運動や集中力・芸術性を高める効果が指摘されています。
これらの効果は塗り絵によるものですが、Grapatの「まんだら」は積み木のエレメントです。
一見別物かと思いきや、小さなエレメントを対称形に飾りつけていく作業を通して同様の効果(手先の運動や、集中力・芸術性の向上)を見込めます。
Grapat Wild Xmasはさまざまな形が少しずつ入っているシリーズになるので、この遊びは通常のセットと一緒にした方がよりたくさん楽しめるような気がしました。
インテリア雑貨として飾る
GrapatのNinsたちには表情がありません。
左にいる子だけは目が描かれていますが、やはり特定の表情はなく、周りの雰囲気に合わせてさまざまな感情を乗せられるようになっています。
Grapat Wild Xmasではさまざまな形が一気に手に入るので、インテリア雑貨として飾ってもとても美しいですね。
もちろん、通常のシリーズも同様にインテリアに向いています。どの子も、箱にしまわずにそっと棚の上に置いておきたくなる温かな雰囲気をまとっています。
誤飲に注意が必要なエレメント
最後に、1歳児の娘のママとして注意喚起をしておきたいと思います。
Grapatの商品の一部は子どもが誤飲をしてしまうサイズ感であり、それらの商品は対象年齢が3歳以上となっています。
わが家の場合、限定品だからという理由で買って開けさせてはおりますが、子どもはまだ対象年齢に至っていないので、親の管理のもと触らせている点、保管は手の届かないところにしておりますことをご報告いたします。
誤飲チェッカーで測定した結果、Grapat Wild Xmasのなかで誤飲の危険性のあるエレメントは以下になります。
もし誤飲する危険性のある年齢の子どもがいらっしゃる場合には、これらの商品は手の届かないところに保存するようにしてください。
まとめ
今回は、スペインのおもちゃGrapatの限定品、Grapat Wild Xmasというアドベントカレンダーについて紹介しました。
Grapatは近年日本でも取り扱うおもちゃ屋さんが増えており、その人気の高さがうかがえます。
わが家は通常のシリーズもいくつか買い揃えていますが、誤飲が心配でまだ持っていないものもたくさんあります。
1本の記事ではGrapat全体の魅力は伝え切れないため、これから少しずつご紹介していければと思います。
Grapatと一緒に遊んで楽しい積み木としては、カプラとアルビスブランをこちらの記事でご紹介しています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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